雛の家

草の戸も住み替わる代ぞ雛の家
With the new resident,
my hut of grasses has become a house of dolls.
住み慣れた家を売り「奥の細道」の旅へと向かった松尾芭蕉が、
家を引き払う時に読んだ句。
寂れた草庵に新しく人が移り住み、雛を飾る家になることだろう。
季節も違うのにこの句を思い出したのは、
静かだった通りに子供の声を聞いたからだ。
実家の近所は古い家が多く、住人はほぼ後期高齢者。
しばらく人が住んでいなかったお向かいのお宅はリフォームされて、
新しく若いご夫婦とお子さんたちが越してきた。
小学生の子供たちの元気な声が響き、
静かな通りが明るくなったような気がする。
未来を生きる子供たちの姿に触れて、
地球温暖化、海洋ゴミの問題、生物多様性の危機、山積される問題が頭をよぎる。
問題の解決に向けて2015年、国連で持続可能な開発目標SDGsが採択された。
弊社のような小さな活動でも常にSDGsを意識して取り組みたいと思う。